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夏の紫外線対策

2013年04月12日

紫外線の基礎知識

春から夏にかけては年間で最も紫外線量が多くなります。紫外線は
ビタミンDの生成や殺菌効果など効能もありますが、必要以上に
浴びると皮膚の細胞を傷つけ、様々な障害を引き起こすことが知られています。紫外線は波長の長さによってA波(UV-A)、B波(UV-B)、C波(UV-C)に分けられます。最も波長が短いUV-Cはオゾン層に吸収され地表には届きません。UV-Bは地表に届く全紫外線量の10%以下ですが、UV-Aの約1000倍という強いエネルギーを持ち、肌を赤く日焼けさせます。最も波長の長いUV-Aは地表に届く紫外線量の90%を占めUV-Bに比べると弱いものの肌のしみを濃くしたり、しわの原因になったりします
UV-Bは皮膚の最も外側の表皮に強く作用し、皮膚が赤くなる「サンバーン」を起こします。多量に浴びると水ぶくれを起こしたり、痛みを伴って腫れたりする場合もあります。サンバーンの後には色素沈着が起きて黒くなる「サンタン」が起こります。UV-Aは皮膚組織の内部にある真皮にまで到達しメラニンを増やすためしみ・しわを引き起こします。通常、肌はターンオーバー機能を備えており、増えたメラニンは角質細胞とともに剥がれ落ち、皮膚の色も次第に元に戻りますが、紫外線で傷ついた皮膚は24時間で半分程度しか修復できず、継続的に紫外線を浴び続けると細胞に傷がつき、死んでしまったり、間違った遺伝情報をもつ細胞になってしまったりすることでしみ・しわの原因になり、皮膚がんを引き起こす場合もあります。また紫外線は目にも有害であり、目の水晶体を傷つけ白内障を引き起こすことがあります。
 

紫外線の影響が現れるのは?

紫外線を浴びてもすぐにしみ・しわになることはありません。幼児期は大人に比べて細胞分裂が活発であるため、紫外線で傷ついた細胞の遺伝子が間違って修復される確率も高く、この頃に大量に紫外線を浴びることを繰り返すと大人になってからの皮膚ガン・しみ・しわの発生が起こりやすくなります。従って幼児期~学童期の紫外線対策は非常に重要であるといえます。
 
 

焼け方に個人差があるのはなぜ?

日に焼けるとすぐに赤くなる人もいれば黒くなる人もいます。この焼け方の違いは遺伝によるもので生まれつきの肌質が影響しています。日本人の肌質は下記の3タイプに分類されます。
   
   タイプ1 : 色白の肌=紫外線を浴びるとすぐに赤くなるが黒くならない。最も紫外線のダメージを受け
          やすい肌質。
   タイプ2 : 中間の肌=紫外線を浴びると赤くなり、その後黒くなる。中間の肌質。
   タイプ3 : 色黒の肌=紫外線を浴びてもあまり赤くならず黒くなる。最も紫外線のダメージを受けにく
                            い肌質。
 
3タイプのうち紫外線に対する感受性が高く、紫外線による肌トラブルを起こしやすいのが色白の肌であり、肌の
色はメラニン色素の量が多いほど黒く、紫外線に対する抵抗力も高くなります。黄色人種である日本人はメラニン
が多く、白人人種に比べて皮膚がんの発症率は1/10~1/50程度とされていますが、しみになりやすいという特徴
があります。ちなみに紫外線に対する感受性に男女差はなく、皮膚がんの発症率などに違いは見られません。
 

日焼け止めの選び方・正しい使い方は?

日焼け止め製品に記載されている2つの値は下記のことを示しています。
 
   SPF値 : UV-Bを防ぐ指数。SPF50はUV-Bが皮膚に届く量が何も塗っていない肌に比べて 
          1/50であることを示します。 数値が高いほど効果が高くなります。
   PA値  : UV-Aを防ぐ指数。+の数が多いほど効果が高くなります。
 
日焼け止めはその使用する場面に応じて選ぶ必要があります。洗濯物干しや近所への買い物などの日常生活の範囲
ではSPF10以上かつPA+以上を、屋外での軽いスポーツやレジャーではSPF15以上かつPA++以上を、
炎天下でのレジャーやマリンスポーツ等ではSPF30以上かつPA+++以上が使用の目安となります。日常使用
で高い値の日焼け止めを使用しても問題はありませんが、小さなお子様の場合はまだ肌が弱く口に入ってしまう
こともあるので安全な植物性エキス配合のノンケミカル処方の製品をおすすめします。日焼け止めは汗や衣類に
触れることで落ちてしまうので2~3時間おきに塗り直すと良いでしょう。
 

日焼け後の正しいお手入れ方法は?

日焼けした直後の肌は軽いやけど起こしている状態です。まずは冷水や氷で冷やすことが大切です。クールダウン
効果のあるジェルなどを塗っても良いでしょう。症状がひどい場合は炎症を抑える皮膚用薬を使用することも必要
です。しみ・しわを防ぐためには皮膚の再生を促す医薬品や活性酸素を抑える働きを持つ抗酸化物質の摂取も有効
です。
 
  <代表的な成分>
    L-システイン  : 皮膚のターンオーバーを促し、新しい皮膚を作り出す効果があります。
    ビタミンC    : 1日2000mgを目安に医薬品・サプリメントで摂取すると良いでしょう。
    ポリフェノール  : コーヒーや緑茶、ワインなどに含まれます。特にコーヒーは高含有量。
    コエンザイムQ10  : しみ・しわの原因となる物質の生成を抑える効果があります。
    アスタキサンチン : ビタミンCよりも強力な抗酸化作用を持つことが知られています。
    
紫外線によって皮膚で発生した活性酸素を除去し色素の沈着を抑えるためには抗酸化物質は不可欠です。
果物や緑黄色野菜でも摂取は可能ですが、効率よく摂取するためには医薬品またはサプリメントが有効です。
サプリメントの場合はメーカーによる品質の差、価格差が大きいため使用する商品を吟味する必要があります。
 
その他に紫外線対策として紫外線の強い時間帯の外出を避ける、つばの長い帽子を
かぶったり日傘を使用する、肌を露出しないなどの基本事項があります。この基本を
守った上で日焼け止めを使用するなどして紫外線からお肌を守りましょう。
日焼けをしてしまった場合はアフターケアを忘れずに。

 

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